二十四節気 秋 ~寒露~

二十四節気

寒露 2024年10月8日

・・・陰寒の気におうて(合って)、つゆむすび凝らんとすればなり・・・

秋が深まり野草に冷たい露がむすぶ(国立天文台 こよみ用語解説)

秋を6つに分けたうちの5番目の節気

太陽視黄経 195度 17/24番目

七十二候

初侯・・・鴻雁来(こうがん きたる)10/8 〜 10/12

雁が飛来し始める

次侯・・・菊花開(きくのは なひらく)10/13 〜 10/17

菊の花が咲く

末候・・・蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり)10/18 〜 10/22

蟋蟀が戸の辺りで鳴く

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寒露とは・・・、晩秋から初冬にかけて草木に冷たい露が降りる時期、本格的に秋も深まる季節です

秋の移動性高気圧に覆われて晴れた夜は放射冷却により地面付近の気温が下がり、まだ湿り気のある空気中の水蒸気が露となります

玉になった露が、風になびく芝の葉先に光っている様子を露芝文様(つゆしばもんよう)と表現されています

農家では、農作物の収穫もたけなわとなり、繁忙を極める頃

秋の長雨が終わり、秋晴れの過ごしやすい日が多くなり、「秋麗 (あきうらら)」という言葉がぴったりの日々です

しかし朝晩は、空気がひんやりし、息を吸い込むと喉がすぅと冷えるような、冷たい陰気を肌で感じます

寒暖の移り変わりの合間で体調に影響が出やすい時期でもあり、体のリズムと季節を調和させていきましょう

 

2023年は10月15日、冴え冴えと輝く月が見られ、美しい夜と言われる「十三夜」

十三夜は中秋の名月に次ぐ月の美しさと言われており、翌月にそのタイミングが巡ってくることから「後の名月」とも称されていました

十五夜または十三夜のどちらか一方しか月見をしないことを「片見月」「方月見」と言い、片方しか見ない場合は、縁起が悪いとされています

ぜひ秋の清々しさと趣を感じる空、お月見も楽しんでくださいね

 

日本で越冬する雁(ガン)や鶇(ツグミ)など、渡り鳥たちも少しずつやってきて夏鳥と交代の時期となります

その年に初めて到来する雁のことを「初雁(はつかり)」と言います

 

寒露の頃・・・各地で紅葉がもっとも鮮やかに映える季節です

「紅葉狩り」とは紅葉を鑑賞することをいいます

葉が色付き始めてから見頃となるまでの期間はおよそ20日〜25日間

褐色に変わるものを褐葉(かつよう)

黄色に変わるものを黄葉(こうよう、おうよう)

赤色に変わるものを紅葉(こうよう)

と区別され、それを総称して紅葉」と呼ばれます

 

この時期からの花が見頃となります

皇室の御紋にも用いられている菊は、奈良時代に中国から伝来し、江戸時代の園芸ブームで品種改良が盛んに行われました

この頃の晴れの日を「菊晴れ」と言い、綺麗に澄みわたる秋晴れを思わせます

 

寒露のころに心がけること・・・

秋の燥気に寒冷が加算された気候となり、身体の保温が大切になります

「白露身不露、寒露脚不露」という言葉があり、

白露を過ぎたら上半身の肌を露わにせず、

寒露を過ぎたら裸足は避けて足(脚は足首より下の部分)の保温に努めねばならない

という教えです

足は体幹部から一番離れ最も冷えやすくなり、身体の冷えは足から生じるので大切に守るようにしましょう

 

寒露の期間の食べ物・・・

秋鯖

身が締まっていながらも、脂がのって美味しくいただけます

刺身で食べても良し、締めても良し、塩焼でも、味噌煮でも旨味たっぷり、脳にも良いと言われているDHAも豊富に含まれています

新米

秋になると収穫されるお米、その年に収穫されたお米が新米となります

いつまで新米という表示をしているのか・・・

食品表示法の食品表示基準によると、秋に収穫してその年の12月31日までに精米され、包装されたお米が新米とされています

年内に精米・包装されたお米が店頭に出回るのは、年明けになるでしょう

特に日本人の主食であるお米はこの時期、格別おいしく感じられます

新米は水分量が多く、粒が壊れやすいので、いつもよりやさしく研ぎ、水は少なめで炊きましょう

「天高く馬肥ゆる秋」という言葉があるとおり、秋晴れの空は澄みわたり、空も高く見え、爽やかな空気が広がります

気候がよくなり、秋の味覚が出揃う季節だけに食欲も全開になります

夏の間に日差しをたっぷり浴びて栄養を蓄えた食材を取り入れ、凍えるように寒くなる前に、カラダとココロの冬支度を始めましょう!

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